ソージキ。


それは50億年後の掃除機に似た機械である。


ホースの先のヘッドからゴミやホコリを吸い取り、部屋を綺麗にすることが出来る。


このソージキは、見たところ、粒子コントロール式のものである。


本体後ろから、弱粘着性の粒子を放出し、周辺にあるゴミやホコリに付着させ、ヘッドへと集めるのである。


掃除が楽に出来るぞ。


「ここには、兵器組換石が無いようですね。


もう少し、奥でしょうか？」


サファが言う。


「うむ。


そのようだ」


私は、うなずき、その場から離れようと動く。


その時だ。


ブ…。


振動音が聞こえた。


「？」


私は、不思議に思い、辺りを見回す。


どこからか鳴っている…。


どこだ？


ブブ…。


音が大きくなった。


私は、その音がした方へ向く。


音の発信源が分かった。


ソージキが…振動しているのだ。