ブゥゥゥン！


ソージキ本体が、突然、うなりを上げた。


それと同時に、私の体が構えた体勢のまま右へ飛ばされたのだ。


「なっ！」


私は、驚きのあまり、声を漏らす。


私の体が、飛んでいる？


なぜだ？


周りを見ると、掃除用粒子が私と同じ方向に向かって飛んでいた。


その先には―


ヘッド。


失念していた…ぞ。


ソージキは、吸い込みも可能なのだ。


放出した粒子を、ヘッドへと取り込み、掃除を行う機械なのである。


しかし、なぜ、ヘッドがこんな所に？


横を見ると、理由が分かった。


ソージキのホースが15mほど、本体から横に向かって伸びていたのだ。


ホースが伸縮可能だと言うのか？


…いかん！


ヘッドが迫っているぞ！