「よく動けたね。


この剣の臭さを受けながら」


ジイールが、立ち上がった私に言った。


「この程度の臭さで屈したりはしない！」


私は、今なお襲い来るスカーンクのおならに、耐えながら、言葉を返す。


「それは、


一時しのぎにすぎないのだよ！


なぜなら、


この剣が持っている兵器としての力は、臭さを放つことだけではないからだ」


「何！」


「君は痛感するだろう。


僕が言った、その言葉の意味を。


この剣の、


2つ目の力を、


その身に受けた時にね！」


ジイールが言った後、


キィィィン。


剣が再び、紫の光を強く放った。


そして、


じわりと、色が変わっていく。


ボォ…。


薄く、赤みを帯びた黄色を放ち…始めた。


その直後、


ブォォォ！


剣から吹き出す風が、様相を…変えた。