「ぐ、はぁぁぁ！」


右足に受けたプラチナレーザーの衝撃で、


私の体が左後方に凄まじい勢いで吹っ飛ばされた。


ビュゥゥゥ！


そのまま屋敷の外まで飛ばされていき…、


数十m下の地面に向かって頭から落下を始めたところで、


足に付着した粒子を操作して体を起こし…静止した。


「は、博士！


大丈夫ですか！？」


サファが慌てて私のそばに飛んでくる。


私はプラチナレーザーの直撃で粒子を深く削り取られた右足を見て、


体を震わせながら、うなずいた。


「あ…ああ、大丈夫だ…ぞ。


プラチナレーザーを受けた右足には粒子を付着させていたので、


大分、ダメージが軽減された。


体全体がかなりしびれているが…、なんとか動けそうだ。


く…、


プラチナレーザー…、


とんでもなく凄まじいぞ。


前回、建物内に侵入しようとした時、回避が間に合わなかったので、


今度はその時よりも数段、速度を上げて避けようとしたのだが…、


またもかわしきれず、食らってしまった。


正直…、


プラチナレーザーを突破するのは不可能かもしれないと感じた…ぞ」


「そ…そんな、博士…。


何か手はないのですか？」


「よ…よし、


次はプラチナレーザーが放たれた後ではなく、


放たれる直前に回避に動くぞ。


回避するタイミングが早過ぎたら動いた先で狙い撃ちされそうであり、


遅過ぎたら再び回避し切れずに食らうが…、


うまくいけばプラチナレーザーの射線から外れることが出来るかもしれない」