私は、食事施設の奥にある窓際の席に座った。


すると突然、幻想的な光が辺りを舞った。


そして集束し、足元に、イーヌ型食糧配給システムのクーが現れた。


「くぅん」


「クーよ！


来たぞ」


「くぅ…ん」


イーヌとは、かっこよくて、かわいい4本足の動物のことである。


50億年後の犬という動物に似ている。


クーは、その中でも、シベリアンハスキーという犬によく似た感じである。


クーは私が開発した食糧配給システムである。


自信作だ。


可愛い上に、能力も高い。


空気中から、栄養価の高い物質を集め、食べ物を生成することが出来るのだ。


出来上がりがおいしくなるよう、検証を重ねており、満点の食べ物を、配給可能である。


「クー。


食べたい物を念じるぞ」


クーは、人が念じた食べ物を生成出来る。


私は、念じた。


「わん！」


了解してくれたようだ。


「くぅん…、くぅ～ん」


生成中である。


「わん！」


出来たようだ。


私の座るテーブルの上にカーレラースという、50億年後のカレーライスに似た食事が現れた。


野菜が豊富に載ったあっさりとして食べやすいカーレラースに仕上がっている。


私は、一口食べた。


うむ。


おいしいぞ！