「もらったぞぉぉぉ」


痛みにうずくまる私に、テーブルが近付いてきた。


しかし、痛みが強くて、動けないぞ。


「博士！


しっかりして下さい！」


そんな私に、サファが少し怒った感じで声をかけた。


「すまない、サファ。


注意が散漫になっていた。


私とてここでやられるつもりはない。


うおお！」


私が意志力を高めると、背中に粒子が集まった。


集めたのは、鎮痛効果のある物質だ。


少し痛みが和らぐ。


動けそうだ。


「しっかりやるぞ！」


私は立ち上がり、テーブルが突き出した足を右へと避けた。


今度は何も置かれていない通路であり、問題ない。


しかし、


このテーブル、接近戦がかなり得意な感じだ。


先程、テーブルが放った回し蹴りは、私の攻撃を逆手に取ったものだった。


気を付けなければいけない。


避けた私を、テーブルが追いかけてくる。


そして飛び上がり、足で踏みつぶそうとしてきた。


私は、後ろへ跳び、避ける。


そんな私を見て、空中で加速し、追撃してくる。


「当たってたまるか！」


私はそう叫びと、粒子の棍棒を使い、テーブルの足を軽く弾く。


そして、足に粒子を集め、体勢を崩したテーブルを蹴り飛ばした。


バァン！


粒子の振動が激しい、力のこもった蹴りだ。


勢いよく吹っ飛び、壁にぶつかった。