「サファ。


50億年後の未来予測を頼む」


私は、女性型未来予測システムのサファに言った。


「了解しました、博士。


これより、未来予測を開始します」


彼女は祈りを捧げるかのように、胸元で手を重ね合わせた。


彼女の体が、やわらかな光に包まれる。


ブゥゥ…ン。


「未来予測が完了しました。


映像を投影します」


彼女はそう言うと、手を前にかざした。


幻想的な光があふれ、開発室内を舞った。


そして集束し、ホログラフィが現れた。

TWINBIRD 2電源式ポータブル電子適温ボックス ホワイト HR-D203W

「電子適温ボックス」


「電子適温ボックス？」


何をする物なのだろうか？


「飲食物を、冷やしたり、温めたり出来る、冷温庫という機械なようです」


「ほう。


1台2役とは、便利な機械だ」


「保冷は、3段階で設定出来るようです」


「自分好みの冷たさに出来そうだ」


「保温は、自動販売機という機械と同じぐらいの温度で可能なようです。


自動販売機から出される飲料は、飲みやすい温かさなようです」


「間違いのない保温能力があるようだな」


「容量ですが、2リットルサイズのペットボトルが、2本入る大きさです」


「丁度良さそうな大きさだ」


「2電源式を採用しているようです。


家庭と、車で利用出来るようです」


「それは良い。


外出した時にも、使えて便利だ。


山や海に行った時にも利用出来て、快適と言える」


「未来予測、終了します」


「ありがとう。


サファ」


電子適温ボックス。


未来人は、良い物を作ったものだ。