岸辺に生える木々の間から、ソージキが背面を向け、現れた。


そして、


ガシャ。


という音を発した。


この音は…。


ソージキ内部の粒子放出口が開いた音に思えるぞ。


その通りだった。


ブォォォ！


放出口から、勢いよく、掃除用粒子が放たれた。


くっ！


後少しで陸に到着出来るというのに！


私は、その粒子の圧力で、後ろへと飛ばされる。


ビシャャャ！


足の底が、水面にふれ、しぶきが上がる。


「乾くどころか、また濡れてしまうぞ！」


私は、足の粒子に力を込め、浮上する。


「悪かった。


陸の方に返してやるよ」


ソージキが、私に言う。


嫌な予感のする言葉だぞ！


そう思った直後、後ろから、気配を感じた。


ヘッドだ！


また、ホースを伸ばし、回り込んだか！


ヘッドが、角を向け、私に向かってくる。


凄い速度だ！


まともに受けてたまるか！


ブゥン！


私は、右手に粒子の棍棒を出し、受けた。


キィン！


っ！


私は、またも叩き落とされる。


ガサッ！


木が、私を受け止めた。


尖った枝が背中に、ダメージを与える。


「うっ！」


その痛みで、私は声を漏らした。