「やってくれた。


まさか、ヘッドの自由が奪われるとは、思ってもいなかった。


しかし、残念だったね。


今回の僕は、本気だよ。


前回、前々回とやられたからね。


未来予測システム入手に、最適な物を兵器化したんだ。


君がこの場所に到着する前に、転送したのさ。


言っておく。


君は、負ける運命にある。


勝利は、万に一つもない。


痛い目を見ないうちに、さっさと未来予測システムをよこすんだ」


空を浮くソージキから、声が響き渡った。


「博士…」


ガントレットから、サファの弱々しい声がもれる。


くっ！


ソージキ…。


痛いことを言ってくれる。


しかし、その通りだ。


戦っていて気付く。


ソージキの強さを…。


掃除用粒子に翻弄され、ソージキ本体に近付くことも、ままならない。


ヘッドの動きを封じたが、ふいにされてしまった。


掃除用粒子を、攻撃だけでなく、回避にも利用してくる。


どうすれば兵器組換石を破壊出来るのか、見当もつかない。


私には、果てる運命が待っているように思える。


だが…、


サファを渡すわけにもいかない。


そうなると、私に残された道は、一つしかないように思える。


玉砕覚悟で、突っ込むことだ。


うおお！


ブゥ…ン。


ガントレットが輝き、私の体が、浮上した。