その光が私の5m程先の空中で集まり―


人の形をしたホログラフィとなった。


うつむいて、目をつぶっている…。


よく見慣れた少女の姿―


情報提供データベースのシルだ。


「シル。


どうした…のだ？」


私が問いかけると、彼女は、静かに顔を上げた。


そして、目を開き、言った。


「見つけた」


「…見つけた？


…まさか。


兵器組換石を差し向けた犯人の居場所が分かったというのか？」


私は目を見開いて、シルに聞いた。


「そう。


博士が情報提供施設を出て、兵器組換石の後を追っていた時、


情報収集端末が、上空を飛行しているソージキを捉えた。


博士が戦闘したソージキ」


「あのソージキは、元々この場所にあったのではなく、戦闘直前に、送られたものだったか…。


確かに、廃棄されたにしては、新しい。


それは…犯人のいる場所から？」


私の言葉に、シルはうなずく。


そして、話を続けた。


「散布した情報収集端末の情報を統合した結果、


その場所が…分かった」


そのシルの言葉に、私の鼓動が高まった。


「その…場所は？」


私は恐る恐る、聞く。


シルはゆっくりと口を開いて言った。


「ジイール邸」