突然、開く門に驚き、私とサファは互いに顔を見合わせた。


「入れてくれる…ようです。


良かった、です」


サファが、釈然としない顔で、言った。


「入れてもらえて良かった…。


これで、話し合いが出来る…ぞ」


私も釈然とせず言う。


「でも開けるのが、早過ぎです。


何か、待っていたようです」


不安そうな顔で、サファが言う。


「そんな感じがしてくる。


来ることが分かっていたのだろう。


ヤバすぎる…ぞ。


しかし、ここまで来た。


勇気を出して入るぞ」


私は門をくぐった。


視界に、庭が広がる。


外観と同じく、高級な作りだ。


白銀に輝く、動物や植物の像が立ち並んでいた。


その間にある道を1分ほど歩き、玄関に到着した。


自動でドアが右側にスライドして開く。


この中に、兵器組換石を送り付けたジイールがいる…。


未来予測システムを強引に奪おうとした、ジイール。


…解決してやるぞ。


私は、気持ちを奮い立たせ、ドアをくぐった。