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50億年前の地球で、未来を予測出来るシステムが開発されていた…。
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狙われた未来予測システム第163話…動き出した、ジイール…10



私の視界の右に移動していたサファがうなずいた。


私はそれを見て素早く、


屋敷に背を向け、


ビュゥゥゥ!


丘の上の、城に向け、飛び上がった。


「ジイールを目の前にしていたのだ。


なんとか、止めたかった。


しかし、侵入防御システムの突破が難しそうだったのだ。


時間がかかりそうに思えた。


最悪、突破出来ず、屋敷を城に接近させてしまい、


王を危険にさらしてしまう恐れを感じた。


先に王にこのことを伝えた方が良いと感じたぞ」


私は、凄い勢いで飛びながら、右肩の上のサファに言った。


「侵入防御システムは、かなり厄介な感じでした。


あの大型の兵器組換石から、高い出力を得ているのです。


すでに屋敷が城に向かって動き出してしまっているので、


一刻を争う状態でした。


王に先に伝えないと、いけないと思います」



私の言葉にサファがうなずき、言った。


「心配なのは、城に着くまでに、妨害されないか、ということだ。


屋敷の飛行速度も気になる。


王に伝える前に、屋敷が城に突っ込んでしまったら、大変だ。


後ろの様子は、どうなっているだろうか?」


私は後ろに振り向きたいという気持ちを抑え、サファに聞いた。


「屋敷から…、


動きはないようです。


攻撃も、


追手も見えません。


屋敷の速度ですが、


先程と変わっていません。


緩やかに上昇を続けています」



サファが後ろを見て、答えた。


「そう…か。


ジイールに私に構っているひまなどないということだろう。


あれだけの屋敷を浮上させているのだ。


プラチナで建造された、とてつもなく重量のある屋敷を。


そのコントロールに注力しているのだ。


屋敷を城の上に持ってこさえすれば、


目的を達することが出来る。


何よりも優先したいだろう。


それに、屋敷には、侵入防御システム、飛行機能以外に、


隠し玉があるのかもしれない。


いとも簡単に人を屈服させてしまうような…。


…重量がある分、城の上に到着するまでに、多少、時間がかかりそうに見える。


その間に、急いで王に出会って伝えるぞ!」







プロフィール

HN:
コード
性別:
男性
職業:
博士
趣味:
開発
自己紹介:
未来予測システムを作ってしまった…。50億年後の地球がどうなるのか調べることが可能になったぞ。
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