「何だ、この紫の光は…」


私はつぶやき、目を細くして庭に輝く無数の光をじっと見つめた。


何から、この光は出ている…のだ。


…分かった…ぞ。


庭にたくさん置かれている、動物や植物の像から出ているのだ。


この紫の光…。


嫌な予感がしてくる。


この紫は、今日、何度も見た。


ジイールの使用する兵器組換石の放つ紫に似ているのだ。


でも、まさか。


こんなに大量に輝いているのだ。


30は超えている。


そんなにたくさんの兵器組換石が準備されているわけが…。


「ハハッ。


壮観だろ、コード」


屋敷からジイールの声が響いた。


「ジイール！


この光は、一体！」


私は屋敷に向かって叫んだ。


「分からないわけではないだろう。


兵器組換石の光さ。


僕は城を攻める時のために、


庭のプラチナ像の全てに、兵器組換石を組み込んでおいたのさ！」


ジイールが残酷な事実を私に告げた。


「くっ…」


私は苦々しく声をもらす。


1体を相手にするのにも、私は手を焼いていたのだ。


それが、この数…。


絶望的にヤバいぞ、これは！


「コード…、


たくさんのプラチナ像に、タコ殴られろよ！」


ジイールのその言葉を合図に、


ギギ…、ギギギ…。


全てのプラチナ像が、私に体を向けるのだった。