私はスイーカに急加速して迫り、


根に向かって右足を思い切り伸ばした。


足の裏がまっすぐに、紫の光を放つ兵器組換石に向かっていく。


50cm、25cmと距離が縮まっていき、


これは間違いなく足の裏が兵器組換石を捉えたと、私が思った、


その時、


ドォォォン！


突然、地中から音が響き、足元の地面が激しく吹っ飛んだ。


下から土砂が猛烈な勢いで体を襲い―


「ぐ、はぁぁぁ！」


後ろへと私を弾き飛ばした。


私の体が数mほど宙を舞い、


ドッ。


右肩から地面に落ちる。


「は、博士！


大丈夫ですか！」


サファの慌てた声が私に近付いてきた。


私は土砂がパラパラと地面に落ちる音を聞きながら、


よろよろと体を起こして片膝をついて座り、


声がした方を向いた。


「凄い勢いで土砂を食らい…、思い切り弾き飛ばされたが…、


ダメージは…それ程でもないようだ」


「そうですか…。


無事で何よりです」


サファがほっと息をはいた。


私は首を横に振る。


「いや…、


ヤバい感じだ…ぞ。


わずかだが…土砂を目に食らってしまった。


左右、両方だ。


大したことはなさそうだが…、周りが良く見えなくなってしまった。


回復まで…それなりに時間がかかりそうに思える。


凄まじく攻撃を仕掛けてくるスイーカ相手に、


それは…かなり致命的だぞ。


くっ…、


チャンスだと思っていたのが…、


一転し、ピンチに追い込まれてしまったようだ」


「そ…そんな…」