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50億年前の地球で、未来を予測出来るシステムが開発されていた…。
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狙われた未来予測システム第51話…食事施設、修繕



私は崩れた壁に近付いた。


壁の破片が散乱している。


大分、粉々だ。


頑張って元通りにするぞ。


私は、落ちている破片に手をかざした。


硬度の高い粒子よ、破片に集まり、粉砕せよ!


私がそう念じると、破片に粒子が付着し、強力に振動、粉になるまで砕いた。


床でその粉が山となる。


集めた硬めの粒子を解放し、今度は、粘着力の高い粒子を集める。


その粒子でこねた後、浮遊させ、崩れた壁に付着させた。


違和感が出ないよう、ちゃんと平らを意識する。


…よし。


これでこの壁は、大丈夫だ。


数分後には、固まっている。


他の壁も修繕だ。


同じように、壁を直していく。


5分後―


全ての壁が元通りとなった。


後は、天井だ。


天井は距離があるので、同じようにはいかない。


私の意志力では、粒子操作が困難な距離である。


飛行して近付き、修繕作業を行う必要がある。


私は、床に落ちた天井の破片を、壁の時と同じ手順で、粘土状にする。


そして浮遊させた。


これからが大変だ。


この粘土は粘着力が強いため、ふれてはいけない。


粘土を浮かせながら、自身を飛ばす必要があるのである。


粒子操作が困難だ。


飛べ、私と粘土よ!


私と粘土が、同時に浮かび上がる。


しかし、私の体だけが、すぐに床に落ちた。


意志力が足りてないぞ!


頑張れよ、私よ!


私は、再度、飛ぶ。


しかし、2mほど浮かび上がったところで、今度は粘土が落下した。


私は床に降り、膝をつく。


「くぅん…」


そんなふがいない私を見て、クーが悲しそうな声で鳴いた。


「博士。


クーが、かわいそうです…」



サファも、憂いを込めた目で私を見る。


「私も自分が駄目だと感じているぞ。


しかし、なんとか、成功させてみせる!


うおお!」


私の気合いの声とともに、体と粘土が浮上する。


3mまで上がった。


後少しだ。


行け、私と、粘土よ!


粘土が―


割れた天井に付着した。


よし、後は綺麗に仕上げるだけだ。


届け、私の力よ!


うおお!


粘土が動き…平らとなる。


うまく、いったぞ。


天井の修繕が、無事、完了した…ぞ。


嬉しい気持ちに包まれながら、私は落下するのだった。







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