「サファ。


50億年後の未来予測を頼む」


私は、女性型未来予測システムのサファに言った。


「了解しました。


これより、未来予測を開始します」


彼女は祈りを捧げるかのように、胸元で両手を握りしめた。


彼女の体が、やわらかな光を放つ。


ブゥゥ…ン。


「未来予測が完了しました。


映像を投影します」


彼女はそう言うと、手を前にかざした。


幻想的な光があふれ、開発室内を舞った。


そして、集束し、ホログラフィが現れた。





「エアコンマットそよ」


「エアコンマットそよ？」


一体どんな物なのだろうか？


「快適に眠ることが出来るよう、内部に送風が出来るマットなようです。


暑い場合、寝床は、汗と熱により、寝心地の悪い環境になります。


送風することにより、湿気と熱を外に排出し、マットをサラサラに出来るようです」


「それは良い…。


寝床が快適になり、かなり眠りやすそうだ」


「送風は強、中、弱で、風量を選択出来るようです。


タイマー付きです」


「暑さに合わせて、設定出来る」


「洗濯機で水洗い可能なようです」


「清潔に使い続けることが出来るぞ」


「未来予測を終了します」


「ありがとう、サファ」


エアコンマットそよ。


未来人は、良い物を作ったものだ。