サファに言い、


ブ…。


削り取られた右足の粒子を付着し直して、


ビュゥゥゥ！


ジイールの待つ屋敷の2階に向かって飛んだ。


塀を越えて庭の上に差し掛かったところで、


プラチナの壁が再び白く輝き出す。


その輝きが建物中央の壁の一点に集まり始めた。


輝きが集束し終わったら、プラチナレーザーが放たれる…。


タイミングを読んで、放たれる直前に回避に動かないと。


早過ぎても遅過ぎてもいけない。


しっかりと輝きの集まり具合を見て、回避に動く必要がある。


ビュゥ！


私は壁の数十m手前に来たところで静止し、輝きをにらみすえた。


回避に動くのは…、


ま…まだだ。


今はまだ早い。


壁の所々に輝きが残っている。


集束し切っていない状態だ。


………大分、


集まってきた。


90%……95%以上―


回避を行うのは今だ！


ビュゥ！


私は思い切り体を左に飛ばした。


直後、


ビュゥン！


壁からプラチナレーザーが放たれた。


ビュゥゥゥン！


白い光がもの凄い勢いでこちらの方に伸びてくる。


そして―


ビュゥゥゥゥゥン！


私の右腕をかすり、


ビュン…！


後方へと通り過ぎていった。


な…なんとか、


プラチナレーザーを回避することが出来た。


次の一撃が放たれる前に窓枠の侵入防御システムを突破し、


屋敷の2階に入るぞ！