言い終わると同時に、


タッ！


床を蹴り、ジイールがプラチナレーザーソードを片手で腰の高さに構えながら、


私に向かって駆け出した。


私は慌てて、


ブ…！


周囲から粒子を集め、右手に棍棒を出現させた。


プ…プラチナレーザーソード…、とんでもなくヤバいぞ。


威力のあるプラチナレーザーをさらに強くし、


圧縮して形成した剣なのだ。


とてつもなく凄まじい破壊力がありそうだ…ぞ。


私は額から汗を流し、迫るジイールをにらみすえた。


見る見るうちに距離が縮まっていく―


…！


な…、そんな…、


3mを超える大剣を持って走っているのに、不自然なくらいに素早く迫ってくる…。


ジイールの脚力が高いにしても、あれほどの大きさだ。


もう少し重たそうにしても…。


そ…そうか。


物質ではないプラチナの輝きを集束して形成した剣なので、


重さが存在しないのだ。


それで今こちらに向かっているように、


まるで何も持っていないかのように動くことが可能なのだ。


それでいて、内部に膨大なエネルギーを内包している…。


と…とんでもなく厄介な剣だ。


威力がある上に、軽々と自在に振り回せるのだ。


気を付けないと、次の瞬間には床に倒れ伏している自分がいる…ぞ。