「君はドーライヤーの熱風で、目が乾燥していた。


その状態で、タマーネギの風は、きつかろう。


ハハッ」


タマーネギの汁が滴り落ちる剣を構えながら、ジイールが言った。


「とてつもなく、ダメージを受けた、ぞ。


私の目は、潤いを欲していたのだ。


タマーネギの蒸気を、目がまともに吸収してしまった。


涙が出過ぎて、視界が一向に…回復しないぞ」


私は、薄目でジイールを見ながら言った。


「どうするコード？


まだ戦うのかい？


タマーネギの汁が一面にまかれた、この状況の中で」


「戦いたくないぞ！


でも、言うことを聞くわけには…いかない」


「まだ言うか。


タマーネギの汁にまみれ、もがき苦しめよ！」


ジイールが、素早い動作で剣先を私に向けた。


そして、


ボォォォ！


タマーネギの風を放った。


至近距離だった。


そして、視界がよく見えない状態だった。


私は避けるのが遅れ、


直撃を食らった。


「ぐはぁぁぁ！」