プラチナ像が、こちらに向かってくる前に…、


屋敷内への強行突破を試みるぞ！


「サファ！


行く！」


私は叫び、


眼下の、屋敷2階手前側中央にある、薄く紫に輝く窓枠へ向け、


ビュン！


飛んだ。


ビュゥゥゥ！


見る見るうちに、窓枠との距離が縮まっていく。


私が窓枠に近付くにつれ、


キィ…。


枠が紫の光を強めていった。


侵入防御システムが、私を侵入させまいと、準備をしている。


今度は…、


弾き飛ばされない。


私の蹴りで窓枠を破壊し、無力化してやるぞ！


うおお！


私は意志力を高め、


ブ…！


両足に付着した粒子を激しく振動させ始めた。


そして、


窓枠下部に、その両足を先にして…、


ブゥン！


急降下した。


足が窓枠に当たる―


その寸前、


キィ…。


窓枠が紫の光を急激に強く輝かせ、


ボォォォ！


衝撃波を出し始めた。


その力で、


ぐっ！


私は押し戻される。


凄い…衝撃波だ！


もう少しで当たるところだったが…、


寸前で…止められてしまった。


だが…、


まだ…だ。


まだ、弾き飛ばされていない。


窓枠まで残り数cmのところで…、とどまっている。


窓枠に向かう力を、


急激に高めれば…、


足が窓枠に当たる…はずだ！


うおお！


私は、窓枠に足を当てようとする意志を高めた。


ボォ、ォォ！


衝撃波を押し返し、私の体がわずかに窓枠に近付く。


よ…し。


近付いた。


後少し…だ。


私はそう思い、


さらに左手のガントレットの意志力エネルギー変換システムに、


意志力を注ぎ込もうとした。


その時、


「させないよ、コード！」


屋敷内から、ジイールの声が響いた。