エリィナが体を震わせて、プラチナ壁を見る。


「プラチナレーザー…、


かなり厄介に思える。


直撃を食らったら、戦闘の続行は不可能…か。


くっ…。


プラチナ像だけでも、手を焼きそうなのに…。


…コード、感謝する。


私達が来る前に、プラチナレーザーを見つけてくれて。


プラチナ壁の輝きに気を付け、


なるべく近付かず、戦闘を行う。


…！


プラチナ像が、来る。


コード、


屋敷の方は、任せたぞ！」


エリィナ達、兵が、飛び上がった数体のプラチナ像に向かって、


ビュゥゥゥ…！


一斉に降下を始めた。


左手で、ショーゲキソードの柄部分にあるボタンを操作して、


地上側の刃から出ていた風を弱め、降下を行ったのだ。


両刃の剣であるショーゲキソードは、


それぞれの刃から出る風を、別々に細かく操作出来るようになっている。


それぞれの刃に対応した押しボタンが、その刃の側に用意されているのである。


ボタンには、風量調節、風向調節の2種類がある。


風量調節ボタンは、つばの裏側にあり、


「最弱」、「弱」、「中」、「強」、「最強」の5つ。


風向調節ボタンは、握りの上部にあり、


「前」、「斜め前」、「横」の3つ。


両サイド合わせると、16ボタンもある。


それらのボタンは同時押しが可能であり、


かなり細かい風のコントロールが行えるのだ。


例えば、


下側の「最弱」と「最強」の風量調節ボタンを押し、


下側の「前」と「横」の風向調節ボタンを押した場合、


「最弱」がプラスされた「最強」の風量の風を、


前方向と下方向に、放つことが出来るのである。


エリィナ達、兵が、降下しながら、


ショーゲキソードのボタンを押して、


ボォォォ！


強い風を放ち、


グゥゥゥ！


バサッ！


チュン！


飛び上がっていたプラチナ像を、


下に吹き飛ばし、


ドォン！


地面へと落とした。