「テーブルを倒すことが出来た…」


私は、体の力が抜け、左足の膝をついた。


保たれていた意志力がなくなり、テーブルに突き刺さった粒子の棍棒が消える。


その直後、支えのなくなったテーブルが、大きな音をたてて後ろへ倒れた。


ドォン！


倒れた途端、兵器組換石の力で尖ったテーブルの角が戻り始める。


証拠隠滅の仕掛けが動いているのだ。


壁に刺さったテーブルの足も、元に戻ろうと動き出す。


壁から外れ、浮遊し、テーブルへと戻る。


完全に普通のテーブルへと戻った。


しかし…、


損傷が激しい。


これでは使い物にならないだろう。


「くぅん…」


私の横に、イーヌのホログラフィが現れる。


食糧配給システムのクーだ。


悲しそうに朽ち果てたテーブルを見つめている。


無念だろうと感じる。


今まで、そのテーブルの上に、食べ物を出してきたのだ。


思い入れもあるだろう。


「くぅ…ん」


…兵器組換石を操る、黒幕よ。


絶対に見つけ出し、止めてやるぞ！