このままではヤバい！


一刻も早く、掃除用粒子の流れから、抜け出さねば！


私は、足に付着した粒子を操作し、動こうとした。


しかし―


…駄目だ。


頭がフラフラし、思うように出来ない！


「フッ。


言っただろう。


本気になったと。


君は、もう自力では、脱出することは出来ない。


よこせよ。


未来予測システムを。


僕におとなしく従え。


逆らわないと誓うのだ」


もうろうとする頭に、ソージキからの声が響く。


確かに…そうだ。


この凄まじい…回転からは、


逃れることが…無理に思える。


脳が正常に働いて…いないのだ。


敗色濃厚…である。


ソージキに従い、


未来予測システムを渡すしか、ないように思える。


しかし…、


「渡すことは…出来ない。


なぜならば…、


お前からは…、


悪の意志を…感じるからだ。


渡したら、大変なことになる…」


私は、声をしぼり出し、泣きながら言った。


「…愚かな奴め。


おとなしく渡しておけば良いものを…。


君の意思がどうあれ、


未来来予測システムが、


僕の手中に収まるのは、


決まっていることなのに」


ソージキが言い終わってすぐ、


掃除用粒子の流れに変化が起こった。