「サファ。


50億年後の未来予測を頼む」


私は、未来予測システムのサファに言った。


「了解しました。


これより未来予測を開始します」


彼女は祈りを捧げるかのように、胸元で手を握り締めた。


彼女の体が、やわらかな光を放つ。


ブゥゥ…ン。


「未来予測が完了しました。


映像を投影します」


彼女はそう言うと、手を前にかざした。


幻想的な光があふれ、開発室内を舞った。


そして集束し、ホログラフィが現れた。





「変形するミニカー」


「変形するミニカー？」


「はい。


未来には、ミニカーというおもちゃの車があるようです。


これは、特殊な機構を備えたミニカーのようです」


「特殊な機構？」


「そうです。


普通の車から、JAF車両に変形することが出来るのです」


「なんと！


別の車に変形が可能なのか。


凄い技術だ！


しかし、JAFとは何なのだ？」


「JAFとは、車でトラブルが発生した時に、支援してくれる組織のようです。


エンジンが動かなくなった時や、車輪が溝に、はまった時などに、助けてくれるようです」


「ありがたい組織だ。


そんな組織の車に変形出来る、このおもちゃは、素晴らしいと言える」


変形するミニカー。


未来には、良いおもちゃがあるようだ。