「サファ。


50億年後の未来予測を頼む」


私は、女性型未来予測システムのサファに言った。


「了解しました。


これより、未来予測を開始します」


彼女は祈りを捧げるかのように、胸元で手を重ね合わせた。


彼女の体が、やわらかな光に包まれる。


ブゥゥ…ン。


「未来予測が完了しました。


映像を投影します」


彼女はそう言うと、手を前にかざした。


幻想的な光があふれ、開発室内を舞った。


そして、集束し、ホログラフィが現れた。





「WADAXのレンタルサーバー」


「WADAXのレンタルサーバー？」


何だろうか？


「WADAXという会社が、サーバーをレンタルするサービスを行っているようです。


サーバーとは、インターネット上に、サイトを表示するのに利用される機械のようです。


とても高価なものであり、手が出しにくいものなようです」


「そこで、WADAXという会社が、手を出しやすい料金でレンタルを行っているわけか」


「そのようです。


かなり優れたサーバーのようです」


「ほう。


どんな感じだ？」


「不正侵入検知防御システムが装備されているようです」


「？」


「サーバーは、時に不正アクセスの被害を受ける時があるようです。


情報を盗み見られたり、改ざんされてしまうようです。


不正侵入検知防御システムは、不正アクセスを検知し、そのような事態が発生しないよう防いでくれるようです」


「それは安心出来るシステムだ」


「また、サイバー攻撃から守るシステムも導入しているようです」


「サイバー攻撃？」


「サーバーに、アクセスを集中させて、機能をダウンさせてしまう攻撃のことです」


「それも防ぐことが出来るのか？


かなり高性能な防御システムを持っているようだな。


WADAXのレンタルサーバーとやらは」


「高速な回線に繋がれているため、通信環境も良さそうです」


「多くの人がアクセスしても、サイトの閲覧が快適に出来そうだな」


「サーバーを置く場所も考えているようです。


気温を一定に保てるよう、空調で多重に管理しているようです。


高温によるサーバーの故障を防ぐことが可能です」


「温度調整の機械が、複数設置されているのか。


例えどれかが故障しても、別の物が機能しているので、安心だ」


「他にも、無停電電源装置、ガスタービン発電機、火災予兆探知システム、ガスベース消火システムが導入されているようです」


「停電しても、サーバーが止まらず、運用が可能ということか。


火事が起こりそうになっても、すぐに認識し消火出来れば、安心だ」


「未来予測を終了します」


「ありがとう。


サファ」


WADAXのレンタルサーバー。


未来人は、良いサービスを考えたものだ。