大分、飛ばされた。


ソージキ本体が、木に隠れて見えなくなってしまった。


上を見上げると、ヘッドも消えている。


ソージキ本体に戻ったのだろうか？


それとも、別の場所から、私を狙っているのだろうか？


私は注意深く、辺りを見回す。


右にも、左にもいない。


真上か？


私は、上を向いた。


その時だ。


ドボン！


私の視界が、突然見えなくなった。


私が…池の中に落ちたのだ。


あぁ！


しまった！


足の粒子に意識を向けるのを忘れていた！


私は、3mほど沈んだところで、粒子を操作し、池から浮上する。


びしょ濡れになってしまった…。


「博士！


何してるんですか！


しっかりして下さい！」


ガントレットから、サファの叱責が飛ぶ。


「私も自分をしっかりさせたいと感じる！」


声を張り上げ、サファに返す。


池の上にいると、また落ちる。


敵がどこで待ちかまえているか分からないが、とりあえず、陸に行くぞ！


私は、前に向かって飛んだ。


岸が近付いてくる。


もう、あとちょっとだ。


そう思った時、


「乾かしてやるよ」


前から、声が響いた。