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50億年前の地球で、未来を予測出来るシステムが開発されていた…。
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狙われた未来予測システム第8話…空中、舞う



足の粒子を操作し、空中から移動し、攻める。


これしかないだろう。


広い空間をフルに使えば、自由自在に伸びるドアノブを避け、近付き、攻撃するのも不可能ではないように思える。


しかし、容易なことではない。


地球が私達を引っ張る力というのは大きいものだ。


飛ぶには、その力を上回るだけのガントレットの出力が必要になるのである。


つまり、かなりの強い意志を、ガントレットの意志力エネルギー変換システムに送らなければいけないのである。


しかも、飛行状態を保つため、継続的にである。


少しでも気を抜いたら、出力が落ち、墜落してしまう。


かなりの意志力が要求されるだろう。


システムを開発した時に、上下飛行までは試したのだが、複雑な飛行は、失敗したら危険という気持ちがあり、試してはいない。


実戦での初チャレンジである。


練習していないのが、悔やまれる。


私の意志の強さにかけるしかないだろう。


行くぞ!


私は、ドアに向け、走り始めた。


ドアがそれにすぐさま反応し、ドアノブを伸ばしてきた。


うおお!


左手のガントレットが強い輝きを放つ。


この出力なら、いける!


ガントレットの輝きから、そう判断し、私は足の粒子を操作し、宙へ舞った。


ギュン!


私の下を鋭い回転音を放ちながら、ドアノブが通り過ぎる。


地上5mほどの高さまで浮かんだ。


ガク、と降下を始めるが、なんとか堪える。


私の意志が弱まらない内に、近付き、倒す!


私は、足の粒子を操作し、ドアに向け、加速した。


ビュン!


走るスピードよりも速い速度で、見る見るうちに、ドアとの距離が縮まる。


しかし、ドアも待ってはくれない。


ドアノブを私に向け、振り上げてきた。


くっ!


反応が早い!


私は、避けるため、左上方へ飛んだ。


建物の壁が近付いてくる。


衝突したら、敵の思う壺だ。


私は、減速し、壁へ体を擦らせながら、そして、墜落しそうになりながら、無理矢理、上空へと飛んだ。


遅れてすぐ、ドアノブが壁に激突し、轟音を響かせる。


引っかかったように見えたが、すぐに戻し、私のいる方へと、ドアノブを伸ばしてくる。


私は、さらに上へと飛んだ。


ドアが、ドアノブをさらに伸ばす。


私は上昇を続けたが、一向に伸びが止まらない。


どこまで伸びるのだ?


私がそう思った時、


ガァン!


突然、頭に衝撃が走った。


「ぐはぁ!」


私の口から、声が漏れる。


…しまった。


私は、空を飛ぶのに必死で、失念していた。


この国には、半透明な天井があるということを…。


私は、意識を朦朧とさせながら、墜落するのだった。







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未来予測システムを作ってしまった…。50億年後の地球がどうなるのか調べることが可能になったぞ。
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