地球の重力に引かれての急降下だ。


ドアとの距離が、急速に縮まる。


しかし、ドアも簡単には近付けさせてくれないようだ。


崩していた体勢を直すと、ドアノブを振り下ろしてきた。


ギュゥゥゥン！


直撃したら、地面に叩きつけられるぞ！


私は、足の粒子を操作し、右方向へと避ける。


ギュン！


私のすぐ左をドアノブが通り過ぎる。


ドォォォン！


地面に衝突し、土砂を巻き上げる。


地中深くにめり込んでいるようだ。


これでは、すぐには攻撃には移れまい。


私はそう判断し、さらにドアへ接近する。


しかし、私のその認識は甘かったようだ。


ギュン…、ドォォォン！


回転音の後、地面を豪快にふっ飛ばし、私に向かってくる。


「うおぉ！？」


ドアの予想外の行動に、私は驚き、回避が遅れる。


避け切れない間合いになってしまったぞ！


攻撃を受け止めたら、また遠くへと弾かれてしまう。


せっかく、ここまで近付いたのだ！


まともに当たってたまるか！


ブゥン！


私は、右手に、粒子の棍棒を生み出す。


そして、上がってくるドアノブに叩きつけた。


ギュゥン！


摩擦音が響く。


ドアノブの軌道がそれ、私の横をすり抜け、上がる。


なんとか避けられた。


ドアとの距離は、目と鼻の先だ。


攻撃に行けるぞ！


うおお！