テーブルの方を見ると、私を背中から襲った足が、テーブルの元の位置に戻っている。


そして背後を見ると、私に向けてテーブルから放たれた足が、壁際で浮いている。


また、私を挟み撃ちに出来る形になっている。


テーブル…。


厄介な相手だ。


磁力制御をして、巧みに足を操っているのだ。


おそらくテーブルの足の付け根で、強力な磁力を発生させ、足を打ち出し、引き戻しているのだろう。


狭い室内では、不利だ。


施設外に出て、ドアの時のように、広い空間を利用し、戦いたいと感じる。


しかし、食事施設の周りは、人の通りが多い。


私が外に出てしまった場合、関係のない人を巻き込んでしまう恐れがある。


外に出ては駄目だ。


この施設内で、倒す必要がある。


ブゥ…ン。


私の右手に、粒子の棍棒が現れる。


そして、足に、粒子が揺らぐ。


私の意志力で、向かってくる足を弾き飛ばし、そしてテーブルに近付き、兵器組換石を叩く。


厳しそうだが、それしかなさそうだ。


行くぞ！