「サファ。


50億年後の未来予測を頼む」


私は、女性型未来予測システムのサファに言った。


「了解しました。


これより未来予測を開始します」


彼女は祈りを捧げるかのように、胸元で手を握り締めた。


彼女の体が、やわらかな光を放つ。


ブゥゥ…ン。


「未来予測が完了しました。


映像を投影します」


彼女はそう言うと、手を前にかざした。


幻想的な光があふれ、開発室内を舞った。


そして集束し、ホログラフィが現れた。





「ウイングガンダム」


「ウイングガンダム？」


「はい。


未来には、ウイングガンダムと言われる、兵器が存在するようです。


軍事力で世界を支配する、地球圏統一連合に対し、破壊活動を行うため、開発されたようです」


「地球圏統一連合…。


地球とその周辺を統括する、大規模な組織に思える。


そんな相手に対し、戦いを挑んだのか…。


無謀ではなかろうか」


「ウイングガンダムを含め、5体のガンダムだけで、戦いを挑んだようです。


そう言えると思います。


しかし、ウイングガンダムの搭乗者である、ヒイロ・ユイは、工作員として訓練されています。


そして、ウイングガンダムも強力な機体です。


組織は、大ダメージを受けることになったようです」


「ウイングガンダムは、それほどまでに強力なのか」


「はい。


ウイングガンダムは、飛行に特化しています。


背に持つ、ウイングユニットにより、機動性を高めることが出来るのです」


「かなり動きが速そうだ」


「バスターライフルも、装備しています。


高出力のエネルギー攻撃が可能です。


直撃を受けたら、敵機体のほとんどは、大破を免れません」


ブルル。


「恐ろしいぞ。


敵からすると、脅威だ」


ウイングガンダム。


未来には、凄い兵器があると感じた。